リンクをはる

「リンクをはる」と言ったときの「はる」は「張る」なのか、それとも「貼る」なのかという話。

ずいぶん前に答えは出ている話題だと思っていたのですが、Googleの検索結果がほとんど同じ件数という現状を考えると、どちらが正しいとは言えなくなっているのかもしれません。最近、よく見ているサイトに、どちらかと言えば貼るじゃないかという記事がでていて、ちょっとびっくりしてしまいました。

個人的には「張る」を支持したいです。「リンクを貼る」という言い方は、できることなら減ってほしい。

最初に「リンクをはる」というレトリックを考えた人の頭の中には「リンク」というものの具体的なイメージがあったと思います。その比喩が、「リンク」の性質をうまく言い当てていたから、「リンクをはる」という言い方が周囲に広まっていったのでしょう。

それでは、最初に「リンク」は「はる」ものだと言った人の「リンク」のイメージがどんなだったかを想像してみると、これは「二つのテキストの間に張り渡された糸」のイメージだったと思うのです。そうじゃなかったら、わざわざ「はる」という言い方はしなかったと思う。

さらに言うと、「貼る」という動詞からは、そこに二つのサイドが関わっているというニュアンスが抜け落ちている。「リンクを張る」と言い方では、張られるリンクの両側にあるもの(二つのテキスト)が暗示されています。

まとめると、

  • 「張る」という動詞は、リンクが張り渡される糸であるというイメージを鮮明に描くことができる
  • 「張る」という動詞は、その両サイドにあるものを暗黙のうちに想像させるので、より豊かな意味を伝えることができる

だから、リンクは「張る」だと思うんです。