戦争が好きな人なんていないのか

戦争が好きな人なんていない、でもしかし云々という決まった言い方を何度も何度も見ていて、もうウンザリなのでやめた方がいいと思います。というか、大体それは本当なのかと思います。

戦争の結果、自分が死ぬといやだ、知り合いが死ぬといやだ、とか悲惨な死に方をしたくない見たくないという気もちは多くの人が共有しているものでしょうけれども、それとは別に、力を持った精密な機械を操作するときのワクワクした感じ、規律に従うこと、互いに命を預けあう時の連帯感、士気が高まっていく時の高揚感、戦勝時の解放感などなどお楽しみは盛りだくさんでしょう。それは単純に好き嫌いにわけたら好きに属するのだと思います。

「戦争が好きな人なんていない。けれども……」みたいな事を言いたがる人の考え方というのは、たぶん「好きでもないことをする人=大人=子どもより正しい」という発想なのではないかと思うんですが、そのイコールにそもそも根拠が無いようにも思えます。


ティム・オブライエンカチアートを追跡して』を再読しています。