人が死なない軍隊 メールのお返事

id:masahさん経由でいただいたメールのお返事を一部修正・抜粋。

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お久しぶりです。こせきです。メールありがとうございます!で、お返事遅くなってすいません。。さっき東京に戻ってきました。

OPKの話、
http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/1999/00557/contents/017.htm
すごく勉強になります。シーレーンという言葉自体、最近以下のページで
http://d.hatena.ne.jp/solar/20031123
初めて知ったというくらいむちなので、あんまり説得力のある議論ができなくて申し訳ないんですけど……。「人を殺す行為は取り返しがつくか」という原則論から離れられない自分の資質の問題もあります。

あの記事を書いた時に考えていたことのひとつに、未来の社会では警察が無くなる可能性があるだろうか、ということがありました。暴力的な衝動が一定レベルに達したときフューズを飛ばすような機能を遺伝子レベルで人間に組み込むことによって、軍隊どころか警察さえ存在しないような社会がやってくる可能性はあると思っています。でも、それは人間が人間であることを止めるということなのかもしれません。

人間が人間であり続けながら暴力に対抗するには、実効力のある社会的なコントロールが必要なのは間違いないと思います。現状の暴力を使って暴力をコントロールする方法によって、安定した社会を作り出すことも不可能ではないのかもしれません。

けれども、その間ずっと悲惨な死を受け入れつづけなければならない。死は個人にとって世界の終わりと同じなので、暴力による悲惨な死をコストとして計上する行為は、僕には決して同意できません。

対話が破綻した時、暴力を使わずに暴力をコントロールする技術を持つことによって、悲惨な死を(「敵」という概念さえも超えて)最小限に食い止めることができるのではないか、というのが僕の考えです。

そして、リングを降りた初めての国家である日本は、もう一度リングに上がろうとするのではなく、リングそのものが成立しない可能性を示すことによって、世界を魅了できるのではないかとも思っています。