ハウル城 つづき

「イザっていう時には頼りになるお父さん」は違うかもしれない。オールドファッションな「頼りになる父さん」は、家族が悪漢に襲われたら撃退するものだろうけど、この映画にはその手の対決が一度も出てこなかった。

主人公に強力な呪いをかける荒地の魔女がラスボスなのかと思って見てると、早々に無害な婆さんにされちゃうし。ハウルは戦場に出かけて行ったりするんだけど、見物だけで帰ってきたりするし。巨大メカが出るっていうんで派手なアクションを期待してるのに、ただ動くだけだし。

普通の物語で起こるはずの力の衝突が起こらない。気持ち悪い。スッキリしない。ファンタジックなラブストーリーとは別のレベルで、そういう気持ち悪さを狙って演出してるんだとしたら、ちょっと面白い映画なんじゃないかと思えてきた。