反戦運動に冷笑的であることについて

「戦争反対を叫んでいる奴らなんて」みたいな冷笑的な言い方をして、それで人々の苦痛や死を想像する苦しみから逃れようとするとしたら、それはとても卑怯なやり方だと思うのです。

死や苦痛を想像したところで何の足しにもならないという言い方がされたりします。しかし、現に戦争を止められなかったという点では、理論や知識が、想像力と同程度に無力だったということもできるはずです。

アメリカにはおそらく最高の情報と、最高の理論が集まっているのでしょう。それでも彼の国が戦争に向かっていくとしたら、少なくとも戦争を止めるという目的において、理論や知識が想像力ほど力を持つとは思えません。

自分は、単純に死や苦痛を想像しようとつとめ、それだけを理由に戦争に反対したいと思っています。死や苦痛の恐怖は、理論よりも容易に私達の間で共有できるはずです。