人が死なない軍隊 (つづき)
「絶対平和主義」は、「たとえ殺されても殺したくないのでそれは受け容れる」という覚悟があるときだけ成立する。実質的な思想としての「平和主義」は、「平和」が保たれるための最善の原理と条件を作り出すという考え方である。
僕には、これが原理だとは思えないのです。絶対に「殺したくない」人間が、相手を殺さずに闘う事が難しいのは、そのような技術がまだ存在しないからなのではないでしょうか。
現在の「非殺傷兵器」と呼ばれる技術が、理想から程遠いのは確かなようです。
けれども「絶対平和主義」の立場で、殺されず殺さずに闘うことが未来永劫にわたって不可能なわけではないと思うのです。これは技術の問題であって、思想的な原理に据えることは出来ないと考えます。